地震予知   ---- -- --\\\\\\\\\\\\\\\\\ -身留苦




地震の予兆として月や太陽が赤くなるという話はかなり知られています。
私は子供の頃にその手のミステリー本を読んだんですが、 地震の前に発生する大気中のガスが原因だとありました。
これはkonさんによればアルゴンというもので、ここ数年の研究でより確実に分かったことだそうです。
実際地震の前は、 海中の温度変化などさまざまな異常現象が観測されています。
そのミステリー本には月が血の色のように赤く見えて地震を当てる人のことが書いてあり、
それにはまった私は以後数年もの間、夜外を見る機会があれば月の色を観察するようになったのです。
そうしたらほんとうに赤い時がたまにあるんですよ。
それで地震が起こったか、というと、私の観測データでは50から60パーセントくらいでした。
結構高い数字ですよね。
でも完全ではないわけです。

私はそんな風に日々を過ごしていたわけですけど、いつの頃からでしょうか、
たまに夜中に目が覚めるようになりました。
白い月の光が顔を煌々と照らし眩しくて起きてしまうのです。 時刻はいつも真夜中です。
その月の光は完全に閉じていなかったカーテンの隙間からだったり、または完全に締め切ってなかったブラインド窓の隙間からだったり、半分カーテンを開けていた時に差し込んできたりといったように、状況はその都度いちいち違っていました。
そしてなぜかその数時間後に、必ず地震が起こったのです。
1つの例外とてなく。つまり100パーセントです。

小学・中学時代はその現象を自分なりに「月に起こされる」と表現していました。
人にはまったく言いませんでした。親などがそういう話を嫌う環境でしたから。

ところが。
某所でのことです。
夜中にまた顔に射し込む月の光が眩しくてたまらなくなり、起きたのです。
夜中に何度も寝返りをうち、足元に紙みたいなのがあったらしくがさごそと 大きな音をたてたせいで、
同室の人が起きてしまいました。
「どうしたの?こんな真夜中にぃ」
「今、あんまり月が眩しくって。。。。。地震が起こるのかなあ」
ぽつりと言いました。
同室の人にしたら、へっ寝ぼけたのかい、くらいのものだったと思います。
しかし夜明け頃、私にとっては当然なんですが、ぐらぐらと揺れがきました。

そこでその人がたいへん驚いて、色々な人たちに触れ回ってしまいました。
数日後、場を設けられ、興味しんしんの人々の前で、なぜ地震がわかったのか、ということと、
今までしてきたオカルティックな体験のごく一部を問われるままにお話ししました。
現実に地震を当てているだけに、皆うんうんと真剣に聞いてくれました。

ここまでが、事の詳細説明です。
これに対する私なりの解釈を今からしてみようと思います。
最初の小学・中学時代は月の意思のせいだと思っていました。
けどこれはどうも変です。
月は巨大な天体の1つですし、意思を持って働きかけているとは到底思えません。
次は霊の仕業によるものだと思いました。
これは結構長いこと思っていました。
霊が私に地震を報せるため、月の光を当てていちいち起こしたのだと。
この霊の仕業説は一応私には納得のいく解釈でしたが、現在はまったく違う考えになっています。

現在の考えというのは、トランスパーソナルとかシンクロ二シティーというべきものです。
カーテンを閉めたのも、ブラインドを閉じたのも、すべて自分です。
他の人、他のものの行動ではないわけです。
そして自分は長い間、常に地震を予知しようという願望を持っていました。
そのために潜在意識が働いて、地震が起こることを事前察知し、
無意識のうちに自分自身にカーテンなどを開かせ、起こしていた。
漏れ出る月の光が顔に当たる位置までも計算して。。。

この理屈が成り立つためには、地震の発生という現象があらかじめ宇宙法則によって定まっていたものでなければなりませんが、それを自己を超えた私の超意識が捉えたのだろうと。
以上が現時点での私の考え方です。
しかし、この解釈が本当に正しいのかどうかはわかりません。
いつの間にやら地上の由なし事に心を奪われるようになり、月の地震予知に興味を持つこともなくなりました。

このような現象を潜在意識によって願望が叶うと捉え、この世界においては「欲し念ずれば望みが叶う」「求めよさらば与えられん」なのだと説く人たちがいます。
ただそれは証明のつかないものであるため、単なる思い込みだと言う人たちもいます。
仮に有りだとして、それぞれの原質の差により、欲し念じても万人が望みを叶えるに至る訳ではないだろう、と私は思ったりいたします。
だからある人にとってはこの因果律は永遠の憎むべき出鱈目であり、ある人にとっては無尽蔵の宝物倉でR。

などと締めてみました。
科学的な地震予知とはまったく違う次元の地震予知の話でした。